来賓挨拶 愛媛県土木部長 井上 眞三様

愛媛県土木部長 井上 眞三様

愛媛県土木部長 井上 眞三様

愛媛県土木部長
井上 眞三様

私、宮本武之輔をほとんど知りませんでした。実は、知ったのは鈴木先生と高松に行くバスの中で初めてご紹介を受けまして、それがたいてい5年前なんです。ちょうど四国の水問題というふうなことで協議する中でバスにご一緒いたしました。その時に鈴木会長から「『宮本武之輔』知っている?君、技術屋さんでしょ?」と言われました。で、「私は知りません。愛媛県で『宮本武之輔』そういう名前も聞いたことがありません。」という話をしました。そして、バスの2時間半の間ずっと武之輔の功績についてお話をいただいた覚えがあります。

会議が終わって帰りしな、またご一緒しましてまた2時間半たっぷりと聞かせていただきました。早速、翌る日になってインターネットで調べました。「えらい功績だ」と、「多大な人だなあ」というふうな感じがしました。今日ここで武之輔の胸像を初めて披露していただく、「どんな人だろう」というふうに思いがあって、呼んでいただきまして、そこであいさつを。ほんとに幸運だったなとそういうふうに思っています。

そこに夏目漱石と正岡子規の2人の写真があります。それに劣らない写真がそこにあると思うのです。ぜひ、将来において武之輔さんの写真が立派に飾られるような愛媛県をつくっていきたいと、土木技術者として考えております。それと、いろいろ文章を読む中で宮本武之輔先生は「民と憂い民と共に悦ぶ」というふうな言葉に高橋先生は惹かれていました。日記に常にそういうようなお声があるというふうに書かれてもおりました。

私たち土木技術者はぜひ、県民・国民そのためにいかに社会資本を立派につくるか、そういう想いで仕事をしているのです。

建設技術者になりまして36年たちますが、そういう想いで物をつくってきたと思います。ところが、3年半前にコンクリートから人へという話があった中で、社会資本、税、公共投資そのものがいかに悪かとそういうイメージを与えるような言葉がありました。私たちは常にコンクリートと人を一体にして人の安心・安全を守るんだというふうなことで勤めてきたつもりでした。非常に残念です。それも先般の、16日に崩壊しまして、コンクリートから人へというようなことも、先の東日本大震災の中で消えてしまいました。いかに将来において社会資本を着実に整理して県民・国民が幸せに過ごせるか、そういうことに努める必要があるということが認識されたんだろうと私はこう思いました。という意味で先生の思いが、先生はいちばん最初に書かれてますが、『技術者にとって社会的地位の確保、これは重要なことです』ということを言われていますが、いかんせんなかなか技術者というのは、朴訥でなかなかおしゃべりも上手にできません。気持ちだけはしっかりもって、この社会情勢に取り組んでいくということを武之輔先生にお約束しまして、私の挨拶とさせていただきます。これからも皆さん、ぜひ土木技術者さんとして立派な仕事をやっていきましょう。以上をもちまして私の挨拶とさせていただきます。

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